国際バカロレア International Baccalaureate
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国際バカロレア(IB)について

2014年度に滋賀県から「国際バカロレアの導入に向けた 調査研究校に指定され、 調査研究を開始しました。【参照: 国際バカロレアの導入に向けた調査研究(2016)】
2017年3月には 「国際バカロレアディプロマプログラム(IBDP)」の候補校となりました。 2019年2月に、2日間(21日・22日)にわたるIB機構による確認訪問があり、審査の結果3月19日に正式にワールドスクールの一員として認定されました。
創立100周年になる2020年度の3学期から、日本語DP(ディプロマプログラム)が開始されました。

国際バカロレアとは
1968年に設立された、ジュネーブに本部がある非営利教育団体「 国際バカロレア機構(IBO)」 が進める教育プログラムです。 このIBOが認定する「IB資格」は 世界の多くの大学の受験、入学に利用することができます。「IB資格」を 取得可能な認定校は世界中の国と地域に 5220校(2018.8.25現在)あります。
●IBの種類
年齢と内容に応じ、PYP(3〜12歳)、MYP(11〜16歳)、DP(16〜19歳)、CP(16〜19歳)の4つのプログラムがあります。
●IBの使命
「国際バカロレア(IB)は、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、 より良い、より平和な 世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的としています。 この目的のため、IIBは 学校や政府、国際機関と協力しながら、チャレンジに満ちた国際教育プログラムと厳格な評価の仕組みの開発に取り組んでいます。IBの プログラムは、世界各地で学ぶ児童生徒に、人がもつ違いを違いとして理解し、自分と異なる考えの 人々にもそれぞれの正しさがあり得ると認めることができる人として、 積極的に、そして共感する心を持って生涯にわたって学び続けるよう働きかけています。」
(「IBの使命」より)
●IBを支える教育原理
・ 探求・ 概念理解・ 国際的な視野・協働・学習者のニーズを満たす
・総合的な評価
●IBの目指す「10の学習者像」
・探求する人・知識のある人・考える人・コミュニケーションができる人
・信念を持つ人・心を開く人・思いやりがある人・挑戦する人
・バランスの取れた人・振り返りができる人
●IB資格とは
IBには4つのプログラムがありますが、その中のディプロマ(DP)コース終了時の最終試験等の結果により、合格と判定されると取得できる資格です。世界共通の資格として知られており、資格に対する評価は国際的にも非常に高く、日本を含む世界125カ国以上の大学が入学資格として認めています。
●IB資格を取得するには
IB資格の取得には、DPコースの6科目と3科目の全てを履修する必要があります。グループの各科目は課題と最終試験(筆記)の結果により7点満点で評価されます。コア3科目は「知の理論」のエッセイとプレゼンテーション、課題論文の結果により、合わせて3点満点で評価されます。
45点(7点×6+3点)満点中24点以上を取得するとIB資格が付与されます。
(「創造性・活動・奉仕(CAS)」は 点数評価の対象にはなっていませんが、修了できなければIB資格を得ることができません。
(「国際バカロレアの詳しくは文科省IB教育推進コンソーシアムのHPで)

日本におけるIB
●現在の認定校
日本における認定校は、1条校が28校で、1条校以外が30校です(2018年現在)。
そのうち日本語DPを実施しているのは9校あります。
●日本語DPとは
以前、DPの授業は、「言語と文学」以外の科目を原則英語・スペイン語・フランス語で行う必要がありました。現在は、「日本語DP」が開発され、日本語で授業を行うことが可能となりました。但し、「日本語DP」においても、2科目は英語での授業を行う必要があります。
●入学試験にIB資格を活用している大学
国公立 26校
北海道大学、東北大学、筑波大学、東京大学、お茶の水大学、金沢大学、京都大学、大阪大学、岡山大学、広島大学、等
私立 36校
上智大学、法政大学、中央大学、慶應義塾大学、国際キリスト教大学、玉川大学、立命館大学、関西学院大学、神戸女学院大学、立命館アジア太平洋大学、等
(「日本におけるIB教育」の詳しくは文科省IB教育推進コンソーシアムのHPで)
虎姫高校では
IBDP選択生は日本の高校卒業資格とIB資格(DP終了後の最終試験に合格すると得られる)両方をすることが可能です。
授業では、探究活動、グループディスカッション、プレゼンテーション等を通じて、思考、コミニュケーション、社会性などの能力・スキルを身に付けることを重視します。また、充実した英語会を目指します。
●IBDPについて
| 生徒数 | ◇各学年最大20名 入学時にIBDPを希望する生徒を募ります |
|---|---|
| コース期間 | ◇約2年 1年3学期よりIBDPがスタート IB資格試験3年次11月 |
●実施科目
・IB科目+文科省指定の必履修科目
◇IB科目
各グループの6科目(実施科目は変更する可能性があります)
| グループ名 | 実施科目 | 使用言語 |
|---|---|---|
| 1 言語と文学(母国語) | 文学SL、文学HL | 日本語 |
| 2 言語習得(外国語) | 英語SL、英語HL | 英語 |
| 3 個人と社会 | 環境システムと社会 | 英語 |
| 4 理科 | 化学SL、化学HL | 日本語 |
| 5 数学 | 数学SL、数学HL | 日本語 |
| 6 芸術 | 歴史HL、物理HL、生物HL | 日本語 |
(SLは標準レベル、HLは上級レベルを表します)
(グループ6芸術は他のグループからの科目に代えています)
(科目が複数あるグループは、1科目を選択します)
3つのコア科目
| 科目名 | 概要 |
|---|---|
| TOK (知の理論) |
「知の本質」について考え、「知識に対する主張」を分析し、知識の構築に関する問いを探求する。批判的思考を培い、生徒が自分なりのものの見方や、他人との違いを自覚できるよう促す。 |
| CAS (創造性・活動・奉仕) |
創造的思考を伴う芸術などの活動、身体的活動、無報酬での自発的な交流活動といった体験的な学習に取り組む。 |
| EE (課題論文) |
履修科目に関連した研究分野について個人研究に取り組み、研究成果を8,000字の論文にまとめる。 |
◇学習指導要綱による必履修科目(平成30年度)
国語総合、現代社会、SS科学Ⅰ(学校設定科目)、 生物基礎、物理基礎、化学基礎、SS生物Ⅰ(学校設定科目)、 体育、保健、芸術、 コミュニケーション英語Ⅰ、英語表現Ⅰ、家庭基礎、究理Ⅰ(学校設定科目)、究理Ⅱ(学校設定科目)、 総合的な探求、世界史B、日本史A
参考資料
「国際バカロレア(IB)の教育とは?」(国際バカロレア機構、2017)
「国際バカロレア認定のための手引き」(文科省、2015)